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店舗スタッフ起点のOMO



「店舗スタッフ起点のOMO」

店舗運営代行を担っている弊社では、ブランドの方針に合わせて 2018年頃から一部の店舗でECサイトの投稿を始めていました。
それから1年余りが経った頃に、未曽有のコロナ感染拡大が始まり、 投稿に拍車が掛かったのは、緊急事態宣言が発令された頃でした。

時を同じくして、お取引様のブランドが運営を委託している ECサイト運営会社のウェビナーが開催される機会がありました。
以前から気になっていた会社のウェビナーでしたので、 興味を持って受講させて頂きましたが、その時に伺った代表の方のお話には 「共感」しかありませんでした。

特に、『第一線で頑張っているスタッフの処遇が挙がらず、 販売の仕事が好きでも永く続けられないこと。もっとスタッフに「富」と「名誉」を与えたい!』 という言葉には痺れました!

さらに、『見栄えの良いスタッフや若いスタッフだけが成功している訳ではない。 スタッフが100人いれば100のコンプレックスがある。 そのコンプレックスを含めて個性に共感するお客様は世界中に沢山いて、 必ずそのスタッフのファンになってくれる』という言葉は、 まさに「目から鱗」でした。

お客様がファンになってくださる理由は本当に人それぞれ。
スタッフの持つ『何か(個性)』に共感して顧客になってくださる流れは、 リアルだけではなくオンラインの世界でも共通だということが 実証されているというお話は、本当に我々に勇気と希望を与えてくださったと思います!

『店頭スタッフ起点のOMO』
この考えが確信となるきっかけとなったウェビナーでした。

今回はこのOMOならではの事例を2つご紹介したいと思います。
最初の事例はこちらです。

つい先日のお話です。 スタッフから「〇〇さんという方からお電話です」と言われ、 電話を受け取りました。
よくある苗字だったので「〇〇さん…?」と思いつつも、 1人のお客様のことを思い浮かべていました。


電話に出ると、「Dさん!覚えてますか?〇〇です!」と、 聞き覚えのある元気な女性の声が聞こえてきました。
このお客様は、3年くらい前から頻繁に自分宛に来てくださり、 SNSも見てくださっているお客様で、当時はよく商品のお問い合わせなど お電話でお話しすることも多かった大切な個客様です。
しかし、ここ一年ほどお会いできずにいました。


「〇〇様!元気にされてるかなと気になっていたんです!」と言うと、 「覚えてくださってて嬉しいです!」と、大変喜んでくださいました。
用件は、私のスタイリング投稿で着用していた商品の問い合わせでした。
サイズをお迷いでしたが、私と身長が同じというのを覚えていたので 「162cmでしたよね?私でMが丁度良かったので、Mで大丈夫だと思います!」とご提案し、 商品の手配をしました。


職場の異動で自店に来る機会がなくなり、ブランドの利用も減ったとのことでしたが、 「いつも気になった商品があったら、Dさんにわがまま言って頼んじゃってる。 ありがとうございます!」と、変わらず私を頼って 連絡して下さることにとても感激しました。


そしてもう一つ嬉しかったことが。
出勤しているタイミングが合わず、お会いできないお客様も多いことから、 お客様に見てもらえるよう、自分のSNSのプロフィール欄に 1ヶ月毎の出勤日を記載するようにしました。
お客様は、「明日お休みですよね?今日出勤日だったので電話しちゃいました! お休み前にごめんなさいね~!」と、わざわざ私のSNSを見て、 出勤日を確認した上でお電話して下さっていました。
こうした方がいいかな?と考え、行ったことが大切なお客様に届いていて嬉しかったです。


これからもお客様がどうしたら喜んでくださるかを考え、 店頭でもSNSでもアクションしたいと思います!
また、こうして私のSNSを見てくださっているお客様がいることを改めて実感できたので、 引き続き投稿も欠かさず頑張ろう、と思いました!

最近、こういった内容のハッピーレポートが頻繁に届くようになり、 まさにOMOは店頭スタッフの存在無くしてあり得ないことを実感しています。

しかし、そんな中、違うブランドのスタッフからこんな内容の投稿が送られてきました。

先月の話ですが、自分の顧客様がECサイトでの私のコーディネートを気に入ってくださり、 ECサイトからそのコーディネート一式を店舗受け取り(店舗でご購入)にされていました。


その後、商品が到着した事をお伝えして、ご来店される日が決まった時に、 お客様がお似合いになりそうなものを更に取り揃えてご来店を心待ちにしていました。
数日後、ご来店され、私のお薦め商品を紹介すると、とても気に入ってくださり、 全てご購入頂けることになりました。


しかし、丁度、その時は、ECでのお買い上げ=10%OFFの 施策が始まっていた時期でもありました。


当然、お客様から、「これ全部ECに在庫あるかしら?」という質問が・・・。
総額もかなりの金額だったのでお調べした所、全てネットに在庫があり、 そちらでご購入という事になりました。


「手術もしたのでかなりの費用がかかってしまったから、少しでも安く買えたら嬉しいわ」と おっしゃっていたので、当然のことです。
せめて、「できれば私のスタイリングから入ってご購入いただけたらありがたいです」と、 購入方法をお伝えしました。


翌日確認すると、店舗で購入する予定だった商品を、 全てネットでお買上げになっており、プラスでも購入してくださり、 かなりの売上になっていました。


正直、残念な気持ちは否めませんでした。


しかし、お店で買おうが、ネットで買おうが、 お客様が私のスタイリングを通して商品をお気に召したことには変わりありません。
お客様が、今、この時期に何を1番求めてご来店されるのかを第一に考え、 気持ちを切り替えるようにします。

お客様が自由にECとリアルを選択できる時代。
しかし、それぞれのチャネルでの施策が異なると、このようなことが起きてしまいます。

結果、担当スタッフのスタイリングからネットで購入して頂きましたが、 お互いに気持ちよくショッピングを楽しめるために、同じブランド内の施策は、 オン・オフともに公平にして頂くことが、店頭スタッフのやりがいに繋がっていくのではないでしょうか。

お客様の人生をも変える「力」を持っている店舗スタッフの「富」と「名誉」のためにも!

佐藤 梨枝子
佐藤 梨枝子
ワンスアラウンド株式会社 取締役 E&C推進室室長

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